++NO.26++

今日は開店と同時に指名が入った。
最近は「部屋」にいる時間も少なくなった。
頑張ってるなぁ、僕。
とか思いながらテーブルへ向かうとそこにはひかりさんが待っていた。
僕の姿を見つけると、満面の笑みで手を振ってくれた。
「いらっしゃい」
ひかりさんは、僕がここで働き始めた頃から僕を指名してくれた常連さん。
僕にとって特別なお客様だ。
「今日は早いね」
ひかりさんはいつももう少し遅い時間に来る事が多い。
「幸人君に早く会いたかったから」
ニッコリと笑う。
「嬉しいなぁ♪僕も会いたかったよ」
そう笑い返すと
「ほんとに?嬉しい!!じゃあ、お菓子奮発しちゃうvv」
ひかりさんは早速オーダー。
程なく、山盛りのお菓子がテーブルを飾る。
「やった♪ひかりさん、ありがと」
僕がお菓子に手を伸ばすと…
「待ってv食べさせてあげる♪」
そして、ひかりさんはお菓子を手に取ると…
「はい、あ〜ん♪」
と差し出してきた。
パクっと食べる。
「美味しいvvじゃあ、僕も♪はい、ア〜ン♪」
お返しに差し出すと、ひかりさんは少し紅くなりながらパクっと食べた。
「美味しい?」
尋ねると
「すっごく美味しい」
と幸せそうに笑ってくれた。
その笑顔が嬉しい。
僕も幸せな気分になれちゃう。
「ねぇ、幸人君」
ひかりさんに呼ばれ、
「何?」
と顔を向けると、少し紅い顔で僕に問い掛けてきた。
「明日とか、時間取れる?」
「明日?大丈夫だよ。何も予定無いから」
そう答えるとひかりさんはすごく可愛い微笑みを返してくれた。
「良かったv私、誕生日なの。幸人君と過ごしたいなあって思って…」
ひかりさんの誕生日!!!
それはお祝いしなくっちゃ!!!
「じゃあ、デートしよ!!お店、早くあがらせてもらうから。夜景とか見に行く?夜の遊園地もいいよね?」
「幸人君と遊園地行きたい!!」
「じゃあ、遊園地決定♪で、最後はひかりさんの家でまったり過ごそうね〜」
「ホント?」
「うん。大きなケーキ買ってって二人でお祝いしよ♪」
「ありがと〜!!最高の誕生日になる〜♪」
「だって、ひかりさんのためだもの。僕頑張っちゃうよ〜」
そう言って笑った僕に、ひかりさんも今日1番の笑顔で答えてくれた。
やっぱり、お客様の笑顔って元気のモトだねvv
++ ++ ++
「やるなぁ。ホストらしくなってきたんちゃう?」
治樹君の言葉に
「ホントに〜vv」
と喜んだら
「少しマシになったって事だゾ」
と、島田が冷たく言い放つ。
「や、でも確実に成長してるよなぁ」
友一君が僕の頭を撫でる。
「幸人、頑張ってるもんね。皆も負けない様にしないと」
良知君がキラキラ笑顔で誉めてくれたvv
その上…
「じゃあ、幸人は明日早く帰してあげないとね」
と言ってくれた。
「なぁ、僕もっと幸人君の話聞きたいんやけど…」
横から一哉君が僕を覗き込んできた。
「そう?じゃあ話しちゃおっかなぁ〜♪」
僕はまた話を始めた。
僕だって、素敵なお話がいっぱいあるんだから♪

*********
お待たせ致しました〜(汗)。
本当にお待たせ致しました、ひかりさん(汗)。
幸人指名と言う事で…「正しい〜」史上1番の可愛さでお送りしてみましたが、いかがでしょうか?
気に入っていただければ嬉しいです…が、返品なさる時はひっそりとお願いします(汗)。
少し、短めですが、キリよくひかりさんの話だけでUP。
次回も幸人指名の方達のお話です〜。あと、3〜4回は幸人指名が続くのでは?
皆様、末永くお待ち下さいませ〜(汗)。

<< TOP                                 << BACK   NEXT >>