++NO.3++

「君が、萩原君?」
支配人、という人はニッコリと笑って手を差し出してきた。
なんか…スゴイ感じ。
「はじめまして。僕が、支配人の東山です」
ヨロシク…
「はぁ…よろしくお願いします」
…て、何をお願いしてんのか自分でもよくわかんないけど。
「萩原君、君特技は?」
「え…っと。あ、回れます」
「それはスゴイ!!是非、やってみてよ」
…え、今回るの?
ま、いいか。回るのは得意だし。
7回転決めて、ポーズを決めると、支配人と良知君が驚いた顔でボクを見る。
「すごいじゃないッ、幸人君!!!」
スゴイよ、スゴイ!!
興奮した良知君が眼をキラキラさせてボクの手をとる。
「この分じゃ、すぐにでもショータイム出れるんじゃないですか?店長!!」
東山って人に良知君が弾んだ声で尋ねる。
「ショータイム??」
首を傾げると良知君が説明してくれた。
「お店の見せ場の1つなんだ。40分間のショータイムがあって。お客様に喜んで頂く為にダンスをするんだよ」
「ボク、ダンス好き」
「ほらッ!!」
本人もこう言ってる事ですし。
一生懸命東山って人に訴える良知君。
ボク、ダンスが好きだとしか言ってないけど…
「そうだな、異例だけど、ショータイムからのデビューにしようか」
あとは、良知にまかせるよ。
そう言って東山って人は椅子に座って足を組む。
言われた良知君は
「はいッ!!!ありがとうございます!!!」
といって、深くお辞儀をし、ボクを連れて部屋を出た。
もう、感極まった感じで…。ウルっとしちゃってるし。
「ね、なんで泣いてんの?」
尋ねると、良知君は慌てて眼を擦りながら答える。
「東山さんにまかせてもらえるなんて、とっても名誉な事なんだよ!!」
嬉しい!!
喜んでる良知君…。でもね、よく考えたら明日から店長になるんだよね。
そりゃ、まかせられるのも当たり前なんじゃ…。
ま、いいか。別にボクが気にする事でもないし。
「ね、ショータイムってどんなことやってんの?」
話題を変えるために、とりあえず聞いてみる。
「え?あ、ショータイムね。今は、治樹がメインで仕切ってるんだけど」
今日から、幸人君も入るなら、ショー内容を変更しなくちゃ。
「とりあえず、皆のところへ行こう。紹介するよ」
急がなきゃ、もうすぐ開店の時間だ。
そう言って、良知君はボクを引っ張っていく。
なんだか、よくわかんないけど…

…ボク、もしかして大変な事になってないかな?


*********
ハイ、第3話。いーえ、決してふざけてません(開き直り・爆)。
出てきましたね、支配人東山。彼の日課は毎日腹筋300回です(笑)。
この話。ホントに、なんにも考えてないんで、一体どういう風に進んでいくかは書いてる私もわかりません(汗)。


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