++NO.6++ 「萩原、帰ろうぜ」 HRが終わって、帰ろうとしていた僕を島田が迎えに来た。 「ん、帰ろ」 鞄を持って島田の後についていく。 と、通りすがりに肩をたたかれる。 「ね、萩原君!今日、遊びに行かない?」 にっこり笑う野田君…。 「ごめんね、今日忙しいんだ」 また、今度ね 「えー、せっかく萩原君のやりたがってたゲームが手に入ったのに…」 残念だなぁ、 うッ…もしかして、あのゲーム? ちょっと…いや、かなり惹かれる… …今日は、バイト行かなくても…いい? 「萩原ッ!!」 置いてくぞ。 僕の気持ちを見透かしたように、島田が一瞥して先を歩いてく…。 …怖い。 「ごめんね、野田君。また誘ってね」 精一杯謝って、後ろ髪を引かれながら島田の後を追いかける。 「待ってよ、もう…」 「お前が遅ぇんだよ、」 遅れるぞ、 学校をでて、しばらく歩いていたら、島田がふと立ち止まった。 「あれ?」 「何?」 「あれ、友一じゃん」 「え?どれ??」 視線の先には、ばっちりスーツで決めた友一君が。 「あれ〜?直樹じゃん」 向こうも気がついたらしい。駆け寄ってきた。 「お前、こんなとこで何やってんの?」 島田に尋ねながら、「幸人君、おはよ〜」と僕の頭をぐちゃぐちゃにする…。 なんか、遊ばれてる…? 「…学校帰りだよ。それよか、お前こそ何やってんだよ」 お前の家、反対方向じゃん。 そう尋ねた島田に、友一君は嬉しそうに笑って答える。 「俺?今日はね、お迎えに来たの」 「あー、なんだよ。同伴か」 「これから、迎えにいって、買物行くんだ」 妙に嬉しそうな友一君。 「ねぇ、同伴って嬉しいの?」 「そりゃ、相手によるんじゃない?」 俺は、同伴自体が鬱陶しいけどな。 苦笑する島田。 あー、なんかわかる気がする…。 「お前の喜び方からして…」 今日は、お気に入りだろ。 島田がニヤっと笑って友一君に尋ねる。 「わかる?今日はね、ともえちゃんだから、」 そういって、ふと時計を見る。 「あ、やべぇ…遅れるじゃん。もう、行くわ」 じゃあな 友一君は走っていく。 「…なぁ、後学の為に、ついてってみる?」 島田がニヤリと笑う。 「え、でも…邪魔だよね」 僕等… 「後ろからこっそりついてけば大丈夫だよ。…お前、同伴ってどんなのか、知りたくない?」 「…知りたい」 「だったら、」 決まりだな、 そういって島田は僕の手を掴んで走り出した。 ++ ++ ++ なんとか、友一君に追いつくと、ともえさんって人と一緒に、腕組んで歩いてた。 「やだもうッ。いっちゃんってばぁ〜」 「なんだよ〜、ともえちゃんこそ〜」 …ふーん、なんだか、イイ雰囲気。 「なんだか、楽しそうだね」 「まあな、」 しばらく後をつけてみたけど… 「なんか…見せつけられてる気分」 おもしろく、ねぇな…もっと、色々見れると思ったのに。 「そろそろ、行くか」 島田は僕を引っ張って、歩き出す。 あれ、ちょっと…どこに向かって… 「友一!!」 すぐ横まで近づいて、友一君の肩に手をおき… 「ちゃんと、来いよ。店」 このまま、バッくれんじゃねぇぞ ニヤリと笑って、ヒラヒラと手を振ってみせる。 「お前ッ!!!なんで、ここに居んだよッ!!」 後ろから叫ぶ友一君の声を聞きながら、 「ちょっと、スッキリしたな」 意地悪そうに、僕に笑ってみせた。 …島田ってば、案外子供なんだね。 ********* 第6話vv 今回は、ともえさんですvv いや、メモってた紙無くしちゃって、お名前貸してくださる方達が、誰を指名するか、が微妙にわからなくなってしまって…(汗)。早いトコ、探し出さないと…。 必ず、お貸ししてくださると言ってくださった方のお名前は使います!! 絶対使わせていただきますので、気長にお待ち頂けると嬉しいですv << TOP << BACK NEXT >> |