++NO.7++ お店につくと、一哉君がもう来てて、フロアーの掃除をしてた。 「あ、おはよう」 挨拶すると、隣から島田が尋ねる。 「あれ?治樹は??」 「今日は、同伴やて」 「ふーん、」 皆、よくやるよなぁ… 呟く島田。 一哉君は黙々とフロアーを磨いてる。 「えらいね、一哉君」 言うと、横から島田に怒られた。 「おまえなぁ、掃除は新人の仕事なんだよ。お前も早く来てやれよ」 …でも、僕の事連れまわしてたの島田じゃない。 「いいんだよ、僕掃除とか結構好きやし」 それに、もう終わるから。 にっこり笑う一哉君。 いい人だなぁ…。誰かさんとは大違いだ。 「ね、あと何かする事ない?」 手伝うよ。 そういうと、一哉君は少し考えてから 「そうや、これからおしぼりの準備せなあかんから、一緒にやろうや」 「ほら、頑張ってやっとけよ」 そういって、島田はいなくなっていった。 「…島田、偉そう」 「うーん、でも直樹って入ってきてからすぐにNO2になったんだから、凄いんだよ」 「え?島田って凄いの?」 「うん、だって治樹や友一が必死になって取り合ってたのに、入って間も無い直樹が持っていったんだもの」 「ふーん、島田って凄いんだ」 「でも、幸人くんも凄いやん」 「え?僕?」 「だって、初日で指名つくなんて凄いよ」 「でも、たまたまかも…」 「や、うちの店永久指名制度やから、お客さんは頼む時、かなり考えてはると思うよ」 「永久指名??」 「そ、1回指名したらずっとその人だけ指名せなあかんの」 そんな制度もあるんだ。 「だから、幸人君。初日からあんなに指名入るってすごいことやねんで」 「そうなんだぁ」 おしぼりを丸めながら、ちょっと嬉しくなってきた。 僕って…凄いんだvv ++ ++ ++ お店の開店と同時に、また指名が入った。 「幸人さん、直樹さん7番です」 「え?また一緒??」 イヤそうに島田が僕を見る。 「なんで?一緒のが楽しいじゃん」 「…楽しかねぇよ、」 お前、わけわかんねぇ事すんだもん。 そういいながら、島田は部屋からでる。 「ちょ、待ってよ」 追いかけてテーブルにつくと、そこには昨日来てくれたひかりさんが友達と座ってた。 ひかりさんは昨日僕の為に、お菓子をいっぱい頼んでくれた人だ。 「こんばんわ」 「こんばんわ、ひかりさん」 「あれ?と言う事はお友達が俺を指名してくれたんだよね」 島田がさっそくひかりさんと友達の間に座る。 それだけで、友達は目がキラキラしちゃってる。 島田って、凄い…でも、モテるのも、なんか納得。 「ね、今日はショータイムあるの?」 ひかりさんに聞かれて、 「わかんない」 って答えたら島田に睨まれた。 「お前なぁ、」 何か言いかけた島田の傍を友一君が通りすぎる。 「お前等、今日ショー出番なしだって」 友一君の台詞に島田が驚いて尋ねる。 「なんで!!」 「俺の後、つけたりするからだよ。ホスト同士、仕事の邪魔はしちゃいけませ〜ん」 ざまぁみろ。 そう言っていなくなる友一君。 「あのやろう…店長にいいつけたな」 店長、友一には甘いんだよな… 肩を竦めてみせる島田。 …ていうか、僕巻き添えくらったみたいなんですけど。 「幸人君、今日は出れないの?」 ひかりさんに聞かれて寂しそうにコクっと頷く。 「じゃあ、一緒に観ようか?」 笑いながら、頭を撫でてくれたひかりさん。…優しいなぁ。 「うん、一緒に観ようね」 にっこり笑うと、ひかりさんも笑う。 とりあえず、今日のショーは出れないけど、こうしてお客さんと一緒に観るのも楽しいかも。 …でも、ショーでたかったな。皆楽しそうだ。 そんな皆を目の前に、ひかりさんの頼んでくれたお菓子を食べながら、決心した。 絶対、二度と島田に振りまわされないようにしなくちゃッ!! ********* 第7話vv 今回は、ひかりさんでしたvv 一応、幸人と直樹の間でショータイムを観て頂いたシチュエーションにしてみたんですが… なんだか、イマイチな内容で申し訳ないです〈汗〉。 皆で幸人と一緒に、ホストについて勉強しようvみたいな小説になってきたなぁ〈苦笑〉。 …ぶっちゃけ、面白いです?(爆) << TOP << BACK NEXT >> |