+第4話+

『忘れないでね…
      島ちゃんが大好きだから、
  ずっと…友達でいてね   
                       約束…だよ?』

それは…いつもより、ハッキリとした声だった。
結局、そのまま眠る事も出来ず、学校へ向かう。
「おはよ、」
肩を叩かれて振り向くと、そこには萩原が笑っていた。
「よ、」
「島田、寝不足?」
「あぁ、ちょっと、な」
「最近、疲れてるみたいだよ?大丈夫?」
心配そうに覗き込む萩原。
無条件に向けられる優しさが、少しくすぐったい。
「大丈夫だよ、」
そう答えると、萩原は安心したように微笑む。
「悩みがあったら、相談してね」
「それ、昨日も聞いたよ」
思わず、笑ってしまった俺に
「よかった、島田やっと笑った」
元気、だしてね
萩原の笑顔はすごく暖かかった。
++ ++ ++
「なんか、手がかりあった?」
昼休み、食欲もないので、机に伏せて寝ていた俺は石田の声で目がさめた。
「…何?」
「何、じゃねぇだろ。夢の事だよ」
ほら、と差し出されたパンを受け取り、口にする。
「あー、写真はなかったんだけど…」
処分されていた写真のこと、そして事故で友人が亡くなっていた事を石田に話すと、ふいに石田が黙り込む。
「石田?」
声をかけると、何でもないよ、と手をヒラヒラさせる。
「じゃあ、夢の声はその亡くなった友達って事なのか?」
「…多分」
「全然、覚えてない?」
聞かれて、必死に記憶を巡らすが…
「思い出せない」
項垂れた俺の肩をポンっと叩き、
「ま、今日も良知君に奢ってもらいながらゆっくり対策でも考えようぜ」
時間かければ、何か思い出すかもしれないだろ?
そう言って、石田は立ち上がり、自分の教室へ戻っていく。
途中、振り向き
「とりあえず、飯は食わねぇとダメだぞ」
と、何故か偉そうに言っていった。
「うるせぇよ…」
そう呟いてみたが、さりげない優しさが嬉しかった。

…俺は、友人に恵まれてる。
そう思ったとき、心の奥の方が、チクっと痛んだ気がした。

*****
おぉー!!!第4話ですvv
頑張ってますねぇ(笑)。このシリーズはそんなに長くならない予定なんですが、この進み具合を考えると、ちょっと不安(笑)。
それにしても、直樹さん。暗いです(爆)。なんかね、空気が重くないです?この話。
不可思議とはまた違ったホラーですよね。ギャグもなく、ただひたすら暗い感じ(汗)。
このまま続けて大丈夫かぁ?とか心配になったりするんですけど(笑)。
受け入れてもらえてますかね…(心配)。

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